庭師とお姫様 (naturally番外編)

「こんな、ごつくて汗臭い男じゃ、代わりにならないのも無礼なのも承知です!」



「っ!?」



「……それでも、どうしても今のままの貴女を独りになんて、俺には出来ない」



気がつけばミリザ姫は庭師の腕の中に居た。



頭上から聞こえる必死な彼の言葉と同じくらい、自分を抱き締める腕も力強い。



大きくて日溜まりのような匂いのする彼の胸からは、壊れてしまいそうなくらい高鳴った心臓の音が聞こえる。



母のモノとは何もかもが違う。



それなのに……姫の心にはどんどんと温かな気持ちが溢れ出していった。



……離れたくない、ずっとずっとこうして居て欲しい。



叶わない想いがどんどん募って、またミリザ姫の目から涙がこぼれ始めた。