ネオン




「二日前の学校帰りに、車で来て…。」


「何を話した。」


「………有花ちゃんの代わりに、わたしに此方に来るよう、言われた…。」


その瞬間、紛れもない怒気が皇 麗夜から放たれた。これは、久しぶりにみる激怒なようだ。


さすがの碧くんでも手は出せないみたいで、朱馬くんともう一人の男も息を潜めている。


「…そもそも、事の始まりは?有花ちゃんって、十百香ちゃんの妹だよね?」


碧くんに頷いて、わたしは長い経緯を話した。














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有花ちゃんとわたしは、昔から仲良しな姉妹だった。三つ年下の有花ちゃんは可愛くて、シスコンと言われるくらいにはわたしに懐いていた。


そしてまたわたしも、周囲から見れば少しシスコン気味な姉だった。


優しくて可愛い妹が相談してきたのは、一ヶ月前の夜だった。


「…あのね。有花、逃げてきちゃったの…。」


涙を零しながら、有花ちゃんはわたしに全てを打ち明けた。