あれはジリジリと暑い真夏の日。


蝉の声が、より気温を暑く感じさせる。


暑い中での部活が終わって、


帰ろうとした時、



「きゃっ!」「っっと!」



疲れてボーッとしていたからか、


私は人にぶつかってしまった。


スリッパの色からして先輩だった。



「すっ、すみませんでした!」



その人は背が高くて、


私はその人の胸に飛び込むように


ぶつかってしまったため、


恥ずかしくて顔があげられなかった。


すると先輩は



「ごめん、大丈夫?
俺は大丈夫だから気にしないで!」



とても明るくて優しい声だった。


私がパッと顔を上げた瞬間、