ピチャン…
ピチャン…。

どこかで水音が聞こえる。

私はまだ重い目を開けた。

ぼんやりと私の横に倒れている東條さんが見えた。

私は慌てて起き上がる。
ガチャンっと金属音がなった。

手首を見ると手錠がかかっていた。
そして、東條さんの手にも手錠がかかり、私達は手錠に繋がれていた。

驚いた私だったが、倒れている東條さんが気になり、私は東條さんの身体を揺すろうとした。
その瞬間…。

「何これ!!」

誰かの悲鳴に近い声が聞こえた。

「なんで、手錠に繋がれてんだ。」

「うそ。ここどこ。」

次々と声が聞こえる。

声の主たちは、バスに乗っていたツアーでカップルになった人達だった。

「美波ちゃん大丈夫?」
東條さんが起き上がり私に話し掛けた。


私は頷くと周りを見渡した。

見渡した光景、そこには手錠に繋がれたカップル達の異様な光景だった…。