「でも、どうして狐のぬいぐるみ?」

「それはね。私が泣いているときにそれを見守っていた狐が居たの。きっと、その狐があなたを連れてきてくれたのよ。そう思って。」

君はやっぱり優しくて。それに比べて僕は?

毎日の小さな嘘。

汚れている自分と優しい君とじゃ

差がある。

僕には君に何かをしてあげることは最初から無理なのかもしれない……………………

狐はそう思い始めていた。