「はい。どうぞ。」

「これは…………」

君は、僕に大きな箱を渡す。

何だろう。この箱。

「なぁに。今日はあなたの誕生日でしょ!忘れてたの?」

「あっ……」

知らない。今日が誕生日………………
誕生日ってなに?
知らないの。知らないの。

「そうだったね。ありがとう。開けてみても良いかな。」

小さな嘘と苦笑い。それくらいしか僕には出来ない。

「……………………」

「どう?気に入った?」

「うん。すごく。君は優しいね。」

そこには……………………

狐のぬいぐるみ。