手遅れなわけない 私は今も好きだから 私は図書室を飛び出した。 息を切らし、玄関まで来たけれど トモの姿は無かった。 上履きのまま外に出て校庭を突っ切る “いた!" 正門の下でトモの後ろ姿を見つけて叫んだ。 「トモ!」 トモは声に気付き走り寄って 「ナツ!?」 「手遅れじゃない!」 「ナツ…」 トモは私を抱きしめてくれた。