屋上へ登る階段、一段一段踏みしめて前へと進んだ。
いつもの階段なのに
遠く感じた。
昼休みとゆうこともあって10人ほど生徒たちがいたけど
サナは直ぐに坂上君を見つけて指差した。
「あっ!!いた、あの寝てる子だよー」
ベンチに寝てる男の子は恐らく朝、出会った男の子。
あのまま、ずっと此処にいたのかな!?
顔の上にマンガ本が開いた状態で掛かっていて
寝ているのか起きているのか表情を見ることが出来なかった。
サナと恐る恐る近づいて
ベンチの前まで来た。
「坂上君?」
サナが私の方を見て
「寝てるみたい、どうする?」
「じゃ後でいいかな」
少しホッとしている自分もいたりして
「そうだね、まぁだいたいこんな感じ」
「うん……?」
「背が高くて髪の毛は耳の上辺りこう刈り上げていて
顔はカッコイイけど
怒ると眉がここまで吊り上がって
ハンパなく怖い」
身ぶり手振りで説明されても、想像がつかなかった。
ハンパなく怖いの印象が強すぎる…
「そりゃ怒ると怖いよね」
「アハハ、そうだねー
私さ放課後バスケ観に行くからC組に付き合えないけど」
「だいたいわかったし、いいよ、ありがとうサナ」
そうは言っても行けるかどうか…