「って…」
『あ、ご、ごめん……ごめん藤沢くんっ』
「ユキホさ…」
うっ いってーな… と呟きながら立ち上がる藤沢くん。なんか申し訳なくて手を貸してあげると
『きゃあっ』
ぐいっと腕を引かれ…
「…」
『…』
「代償は貰ったから…これで、おあいこな?」
「ふふふ、ぽっとほっぺた赤くしちゃって~ 俺先行くぞ」
今…
何が起こった…?
熱をもった唇…
いつもより早くなる鼓動
柔らかかった唇の感触
私よりも大きな手で触れられた頬
私今…キスされた…?
藤沢くんに…?
『嘘でしょ…』
ふらふらと力が抜け、誰もいない廊下はひんやりとしていて唇だけが熱くて、、私はただ呆然と座り込んでいた。
