『ううん…私こそごめんね?不安にさせていたよね』
「ううん、もういいんだ。さっき好きだったって言ってもらえたからさ!」
『私、本当に好きだったよ!?』
「わかったから(笑)」
『言うの遅くなってごめん』
「俺こそ」
あの頃の二人のように今素直に笑えてる
いや、あの頃より素直になれている
「もう、これで終わりな?」
『ぇ…』
「俺夏休み入ったら留学するんだよ、昔と違って頭いいから俺」
留学…
「えええええ、マジで!?あのアホ馬鹿アツシが!?」
思わず声を張り上げたナツにははっと受話器越しに笑うアツシくん…どうしよう、びっくりすぎて声が…
「親父の会社継ぐために頑張ってくる」
「ユキホ」
『な、に…』
「俺から連絡しなくてごめん。嫌われたと思ってたし、正直もう別に男できてんだろうなって思ってた。本当悪かった」
「でも、こうして また話せて、お互いの気持ちも話せたから俺はこれで心置きなく、旅立てるわ!ありがとな?」
『でもっ…』
もう二度とあの頃の二人には戻れなくても
これからも繋がってたいよ
『この電話が最後だなんて…お別れなんて寂しすぎるよ…』
「やっと…」
「やっとさ、けじめついたのにさ」
「まじで」
「これが初めてのユキホのわがままとか勘弁してよ…」
ぐっと堪えていたものが放たれたように
受話器の向こうから
「…お前のことが好きだ、今でも」
搾り出すように言ったアツシくんは泣いていた
