「ユキホ、こっち向いて」
『やだ』
「向いて」
『…』
「向かないとチューするぞ」
『は、はあ?!』
されてたまるものかと、
思いっきり振り向いた瞬間
『ちょ…、』
抱きしめられてる?
藤沢くんに?
『は、話が違うじゃないっ 離してっ』
「誰も抱きしめないとは言ってないけど?」
コ、コイツ…
じたばた暴れてみるけど びくともしなくて、
寧ろ抱きしめる腕の力は強くなって、
私…
『死んじゃう…』
「ドキドキしすぎて?」
『ち、ちがうから!』
ふふっと笑う藤沢くんはどこか楽しそうで
嬉しそうにも見える。
久しぶりに顔をちゃんと正面から見た気がする。
