そのとき


「おい、その手放せ。
痛がってるだろ。」



「あ゙ぁ?」



え?


助けてくれた?


そこにいたのは


「愛地?」


そう。


愛地だった。


「もう大丈夫だよ?
愛羅」


にっこりと優しく微笑んでくれた。



「誰だてめぇ!!!」



「さ、愛羅行くよ」


男の声を無視して


愛地はあたしの手をとる。


「愛地…怖かったよぉ…」


「よしよし
よく頑張ったな」



「待てって言ってるだろうが!!!!!」



「うるさいね
その口。」


愛地が男をにらんだ。


その目からは


とてつもない殺気が出ていた。


男が怯んでいる間に


「さっ愛羅行くよ」


「うん…」