まず、この遺体だ。


放っておいて置いてもいいんだけど、見つかった時、もし、私につながる形跡があったら困る。


取り敢えず、この遺体を移動させなければならない。


そこで、私はある事に気が付いた。


………私、洋服だ。


このまま人の多いところに行くと、完全に浮く。目をつけられる可能性も高くなる。


それだけは避けたかった。


ぶかぶかかもしれないけど、男の着ているものをもらおう。


手探りで男の身につけていたものを剥いで、さっさと私に巻き付けた。


ついでに刀と銭も頂くと、男の体を持ち上げた。


何処かに小屋がないか、探すことにした。