あーあ、巡察面倒だなぁ。


そう思ったと同時にあくびがでる、僕。


どれだけ心と体が連携しているだか。


少し笑えてきてしまう。


「総司。巡察中に欠伸など……」


「あ、一くんじゃん。そっちはどーぉ?」


ばったり合流した三番隊組長斎藤一。


小言を言われる前に話題を変えてみた。


一くんは溜め息をつきながら


「異常はない」


と言った。


僕も少し笑って言った。


「僕のところも。さぁ、帰ろうか」


「あぁ」


踵を帰したとき、どこからか、微かな悲鳴が聞こえた。


平隊士は気付いてないみたいだ。


でも、一くんは…


「総司」


鋭い視線を僕に向けてきた。


ほら、気付いてた。


僕は黙って頷いて、平隊士に先に戻るよう告げて一くんと悲鳴が聞こえたところに急いで向かった。