キミダカラ






真奈さんは、トイレいってくるーって言って、教室からいなくなった。



千紘もいく?って聞かれたけど、バレー部の先輩に会いたくないから、断った。




「はぁぁぁぁぁぁぁぁ。」


窓の外を眺めながら、盛大におおきなため息をついた。

「ため息つくと、幸せ逃げるぞ。ばぁか」


「うるっさい!余計なお世話ー」



こいつは、高橋直斗(タカハシ ナオト)。
中学校が一緒。野球部に入ったんだって。


こいつと高校おんなじとか、ほんと勘弁して欲しい。

「あ?なんかひどいこと考えてなかったか?おまえ」

「気のせいでしょ」


そのまま、直斗は放置。

窓の外をしばらく眺める。