「うそつけ、どうせ全国大会で優勝してた事も知ってんだろお前の事だから」
奏から返事はない。
「まぁ未亜が空手強いおかげで男は逃げてったけど。その時俺は思ったんだ。最初は苦手な子だと思ってたけど本当は強かったってあの時な」
御幸はベッドに腰かけた。
「その次の日、未亜は俺に会いに来た。そこで未亜の過去を知ったんだ。……きっと辛かっただろうに昨日会ったばかりの俺に話したんだ。何故だと思う?奏を信頼してたからだと思うぜ。俺の言葉もあったけど」
そう、奏を信頼してないと奏の友人である人なんてきっと他人が信頼出来るわけない。
なのに未亜は御幸に打ち明けた。

