不器用なあいつ。








「ひっかかったー」









 なんて、悪戯っぽく笑う大ちゃん。




 大ちゃんの笑顔を見ると、胸が苦しくなる。











「もー、大ちゃんの馬ー鹿」

「俺の方が頭良いし」


「はあ?じゃあ学年何位よ?」









 頭には私も少しだけ自信がある。20位前後にはいつもいるし。




 なんて余裕ぶっていたら、大ちゃんが人差し指と中指の2本をたてる。









「何よ、その指は」

「だから、2位なんだって」









 は……はい??なんですと??







 



「2位とか、嘘でしょ?」

「嘘じゃねーし。なんなら今度成績表でも見せてやろうか?」









 なんてにやにやして私の方を見る大ちゃん。



 あー悔しい。