「かっわいいよなー!先月号なんだけどさ、これがまた佐伯千里の人気に火を着けたってわけよ」

「そんなに美人か?スナップするカメラマンも、随分物好きだな」

「美人に決まってんだろ!なんでも、ベリィガールの読者モデルにスカウトされたって噂もあるんだってよ」

「はぁ?!」

「ああ~…こんな子が彼女だったらな~」

いつの間にか俺とマサトの周りには男子が集まってきていて、みんな同じような惚れ惚れした顔だ。

「かわいいしぃ~清楚だしぃ~その上読者モデルになったら……」

「まじ最高だわ」

「夢でもいいから付き合ってくれないかな~」

どいつもこいつも、好き勝手言いやがって。

「俺は願い下げだな」

あまり千里のことで騒がれるのは好きじゃない。

頭にくるというか、落ち着かない。