レインドロップ


「知り合いというか…同じマンションだけど」

そういうとマサトの目はいっそう輝いた。

「まじ?!ご近所さんなのか、ラッキー!」

「まあ…そうだけど。何がラッキーなんだよ」

「お前からいろいろ教えてもらうからなー。例えば……」

もう一度俺の肩に手を回して囁く。

「パンツの色…とかな」

「はぁ?!」

何言ってんだこいつ!

ニヤニヤしてるし、本当に変態だな!

「干されてる洗濯物見ればわかるだろ?」

「ふざけんな!」

ボコッと頭を殴る。

「いってぇ~!いいじゃんかーケチー」

「教えねぇし!ていうか洗濯物なんて盗み見るわけねーだろ!」

なあなあ、と往生際の悪いマサトは俺の腕に絡みついて離れない。

「うるせぇ!離れろド変態!!」

そこまで言うとやっと離れた。

「はぁ~…。俺の夢がぁ~…」

何が夢だ馬鹿やろう。