次の日に葬儀が行われた。


何をしたのかは、覚えていない。


気が付いたら私の部屋にいた。


「……千里」


「ん……蒼ちゃん?」

扉の向こうから呼ばれた。

入っていいよ。と返す。

「電気くらい……着けろよ」

ぱっと目の前が真っ白に光る。

気づかなかった。外は真っ暗で、部屋は闇に包まれていたのだ。

「……なんか……ぼうっとしてたみたい……」

私の横に座った。

「大丈夫…か…?」

「……うん…」

答えた声は、からっぽだった。

ちらっとこちらを見て、ポケットから何かを取り出した。

「……これ…祐のおばさんから…」

蒼ちゃんの手の中には

「ブレスレット……?」

ガラス玉で出来た輪にピンクの貝殻がひとつ付いているブレスレットだった。

「……祐希からの…誕生日プレゼントだって……」