「身体、つらくないですか?」
「ん…大丈夫。」
すっかり日が暮れた窓の外を眺めながら、
素肌のまま抱き締めあっていた。
まだ熱の残る逞しい二の腕に身体を預けた。
「何だか…まだ夢の中にいるみたいだわ。」
「俺もです。でも、今こうやって有子さんを俺の腕に抱いてる。」
「うん。」
ぎゅっと力の入った腕にそっと触れた。
「有子さん。」
「ん?」
抱き締めていた腕を緩め、彼は私と向き合う体勢にして見つめた。
その顔は少し不安げな顔。
「後悔してないですか…?俺とのこと。」
そう問われた私。
ふと思い浮かんだ、夫そして隆の顔。
私の心を満たしてくれるのは、どっち?
その答えはもう分かっていた。
「後悔なんてしてないわ。」
フフッと微笑んだ私に、彼は安心したように笑った。
きちんと話したのは昨日が初めてだった気がするのに…もう彼のこんな表情を私は知った。
決して知られてはいけない関係。
でも、
「私、今すごく幸せな気持ち。」
あの家にはないものをくれる彼。
「もう有子さんを
寂しい思いなんてさせません。」
「うん。」
「有子さんの居場所はここです。」
力強く抱き締められる。
私を必要としてくれる。
それがどれだけ幸せなことなのか、
分かる?
「もう私を離さないで…」
「ずっと、離しません。
俺には有子さんが必要なんです。」
彼と私、息子の担任と保護者。
「有子さん、愛してます。」
どちらかともなく、そっと唇を寄せた…
「もっと愛して…」
タブーな関係を選んだ私は…
イケナイ妻ですか?
イケナイ母ですか?
end*



