ーーーーーーーー二年前。高校一年の春。 「梨帆ー遅刻するわよー!」 お母さんの一言からまた一日が始まった。 「わかってるー」 眠たい目をこすり、私はベッドから身を起こした。 私の名前は、桜田梨帆。 今日は、待ちに待った高校の入学式だ。