それでもいい




麻耶はただ、私の方を見ていた。




元はと言えば、雅のせいで呼び出されたんだよ。




どうして、私怒られてるのっ?








「ごめんって言ってるじゃん。」




私たちの会話を聞いていた麻耶がいきなり口を開いた。




「梨帆っ、あんた頬・・どうしたの?」






あっ、私はうっかりしていた。




そうだ、滝沢さんに叩かれたんだった。




「えっ?あぁ、何もないよっ!」



「誰にやられたのっ?」



「えっ?」


「梨帆・・お前っ、殴られたのか?」



「違うってばー、二人とも何言ってんのっ?」




「梨帆っ!!嘘ばっかりつかなくていいから言って。」





そう言われて黙ってしまった。