予想通り、優斗はベッドに座って本を読んでる。
私が無言でタイミングを見計らっていたら、急に優斗がぱっと顔を上げた。
「明梨、さっきから俺のこと見てるけど、なんかあった?」
「べっベベ別に!なんでもないよぉー!」
せっかくの作戦がばれる!!
誤魔化しでそっぽ向いてヒューっと口笛を吹いた。
「ぷっ、それ誤魔化しになってないよ。」
優斗がクスクスと笑いながら痛いところをついてきた。
「えっ!?ほ、ほんとになんでもないんだって!ほら!本の続き読んだら!?」
だから作戦ばれちゃうから聞かないでー!
それに、笑った顔、かっこよすぎー!!
急に顔がボッて熱くなった。
「…うん。わかった。」
不思議そうな顔してたけど、
優斗はまた本を読み始めた。

