platonic love




入学して一週間が経った頃には毎日のように3年生の廊下にいた。

他学年の廊下には行ってはいけないって校則では決まっていたけど、神崎先輩をもう一度見たくて、授業以外の全ての時間を費やしていた。

むしろそんな校則、どこに守る必要があるのかわからない。




今日もいつもと変わらず、3年B組の前の廊下でユヅキや、親同士が元々仲が良かったサキ、入学して知り合った同じクラスのマコと話している。



ーキーンコーン カーンコーン


授業が始まる合図がして、数人の先輩が教室から廊下へ出てくる。



『あ、あの人!!』

ほら、すぐに見つけられる。


「え!背の高い人??」

『そうだよ!あれ、神崎先輩』

「怖くない?』

『全然。怖くないじゃん』

「え〜あれはやばいでしょ」

「つーか授業始まるよ。とりあえず今は行こうよ!」

『わかってるって』


やっぱり同じ中学だったんだ。

あの日コンビニで会った一目惚れした人は、お姉から聞いてた神崎 優なんだ。



バタバタと廊下を走っていくユヅキ達を追いかける。