platonic love





返事はすぐにはこなかった。


一緒に告白をしたユヅキは、

『小学校の頃から妹みたいな存在だから』って幼なじみのソウくんに振られて

同じ部活のりょう先輩に同じく手紙を書いて渡したマコは、『これからもお互い部活頑張ろう』ってやんわり断られて。



あたしはというと、

告白をしてから2週間ほど経ったゴールデンウィーク明け、生徒会主催の全校生徒で行う生徒総会で、予想外な振られ方をした。

年に一度の生徒総会で、バタバタと準備をしている時に、知らない女の先輩に呼ばれて


「年の差もあるし、瞳ちゃんのこともよく知らないからごめんねって。優くんから伝言。瞳ちゃん、ごめんね」

話したこともない優くんの友達だとか言うやたら声の高いその女に、間接的に振られた。

間接的に謝られた後に、なぜかさらに謝られた。



正直、イラついた。

その時は、あーわかりました。わざわざありがとうございます。とだけ言って、準備を再開したけど。

男のくせに自分の口から言えないの?年の差って言うけどたった2年だし、あたしの事知らないなら知ってもらえるよう努力するし、知ろうとする努力をしてよって思った。

結局色んな言い訳してるけど、嫌なら嫌って言ってくればいいのに

へたれ!チキン!クソ野郎!

大好きな神崎先輩への怒りが、その日は止まらなかった。



でもね、ただ寂しかったんだ

人生で初めて人を好きになって、自分でもわからないくらい惹かれてく。

かっこよくて、本当に誰にも渡したくないって自分のものなんかじゃないのに心の底から思ってたから。


言ってほしかったんだよ

ちゃんと先輩の口から聞きたかった




だけど、このまま終わる気はない。

自分の気持ちを伝えてから、恋はやっと始まるんだから。片思いのうちは自分勝手に相手を好きなだけ。

気持ちを伝えてからが、本気で頑張る時。