ー♪♪♪♪♪♪〜ー
『......はい。』
『あっ寛太〜?おはよ!朝だよ』
『朝からなんだよ...。』
『モーニングコール』
ーガチャッー
『...はぁ。』
今何時だよ。まだ6時じゃねーか。
もう少し寝てたかったのに...。
メシを食いに行っただけで彼女ずらするのは本当にやめてほしい。

俺の朝はだいたい女からの電話で起こされる。
俺、杉村寛太の住む杉村家では親父もお袋も共働きで朝早くから家にいない。兄弟もいないからいつも1人でお袋の作ったメシを食う。

『やっぱうめぇーわ。』
今日の朝メシは、大好物のシャケおにぎり2つとみそ汁。
お袋は朝早いのに、毎日朝メシと弁当を必ず作ってくれる。ありがたいし、それが俺にとって当たり前になっている。

食器を洗い、髪型をセットし、歯磨きしてスマホをいじる。
LINEを開けばほとんど女子から連絡が来てる。めんどくせぇ。
こんなに女からの連絡が来るのも、曖昧な行動ばかりとる俺に責任があるんだけどな。

家の戸締りをし、玄関に向かう。
ローファーなんて俺には合わない。
動きやすい運動靴を履く。水色のラインの入ったお気に入りの靴だ。

今日も俺は余裕の足取りで公園に向かう。小さい頃から、奈々と彩音と哲平と待ち合わせしてる集合場所。

高校生になったからそろそろ一緒に登校しなくてもいんじゃない?って周りは言うけど俺はそう思わない。一緒にいて楽しいと思ったらそれでいいと思う。

公園に着いた。
まだ誰もいない。
俺の次は誰が来るんだろうな。
そんな事を考えてたら、奈々がいつものようにフワフワしながら来た。

俺は笑って奈々に手を振った。