時刻はちょうど12時を指したときだった。 「すみませーん」 秋人とウィキくんは丁度休憩で店長は客が少ないことを理由に在庫確認をしている。 現在ホールにいるのは俺だけ。 ホールに向い、いつもどおり元気のいい『いらっしゃいませ』を言ってあげようと思った。 でも、 「これからお世話になります、海西遥架(もにしはるか)です。」 俺より先に挨拶をしていたのは君で、君は頭を深々と下げていた。 不思議な子だ。 興味が湧いたのは新しい子が入ったからだと信じたい。