「まあね」
「私、靴下買いに行くから。」
私が階段を上りだすと牧瀬が後をつけてきた。
「・・・何!?」
私は牧瀬を見下ろすように睨み付けた。
「えっと。俺、購買行ったこと無いからさ~」
嘘つけ。
いつも購買のパン食べてんじゃん。
でも言ったら、また返されてキリが無いので私は無視することにした。
私が靴下を買っていると、牧瀬が「購買すげ~」と言っていた。
私がお金を払おうとすると牧瀬が先に千円札を出した。
「ちょ、いいって!私の靴下じゃん」
「こーゆーのは男が出すの!」
「使う場面間違ってる!」
「い~のっ!!」
牧瀬と居ると、余計な体力を使ってしまう・・・。
「そのかわり、今日一緒にサボろう」
「・・・卑怯者!」
お金を受け取ろうとしない牧瀬の言いなりになる私は情けない。
私たちは、牧瀬の希望で学校の中にある誰も使わない教室に行った。
その教室は3階の突き当たりにある。


