会話の内容が聞こえてきた。



「ノブくんのいくじなしー!!」


「何だよ……だってユイちゃんがそんなに可愛いから悪いんだよ!!」



やれやれ。

私は呆れてフッと笑った。



「でもユイだって緊張してるんだからね~!?なのに……!」





なのに?




ユイちゃんの言葉が一瞬途切れた。

そして信騎の顔を涙目で睨んだ。




「なのに、手も繋いでくれないなんてぇー!!!」



「えぇえ~!!?」


私は思わず叫んでしまった。