キーンコーンカーンコーン
授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
「私、行くから」
私が歩き出すと、後ろからドンッと押された。
私は床に膝をついた。
「調子乗んな」
そう囁き、ゆーたんファンクラブは歩き出した。
私の中で抑えていた心が爆発した。
私は、一番後ろを歩いていた子の制服の首元をつかんで叫んだ。
「あんたらが調子乗んなーー!!」
飛び蹴りを一発かます。
私は小さい頃からヒーロー物に憧れていて、飛び蹴りの練習をしていたことがあった。
私に攻撃された子が転んで泣き出した。
そして私の声を聞いたのか、授業をしていた先生達が数名駆けつけてきた。
・・・そして、牧瀬も。
その姿を見た瞬間、私は正気になった。


