翌日


私は牧瀬と付き合うことになった、と仲が良い子達に報告した。

皆、私と牧瀬を見比べ口を揃えて「意外~!」と驚いていた。


マリコは違ったけど。


マリコは前から牧瀬の気持ちを知っていて、でも口止めされていたらしい。


「アホ陽奈!おめでと~」

報告を聞くと同時に私に抱きつくマリコ。


「あっつい!!離れて~」

「なによー牧瀬とは抱き合う癖にっ」


怒ったような顔をしてみせるマリコ。

そして、ちょうど教室に入ってきた牧瀬に向かって


「牧瀬!陽奈の親友の座は渡さないからっっ」


「親友じゃなくて結構。我らは恋人なのだ!」

ちょっと嬉しい。ずっと片想いしてたから、今まで彼氏は作らなかった。

だから、私にとって牧瀬は初めての恋人。



そのことを昨日、牧瀬に話したら


「ユイの彼氏に一応、感謝だな」

と言っていた。



私がニヤニヤしているうちに、教室では皆が私と牧瀬を見てニヤニヤしていた。


「ちょっ何なのよ!」


「うわ~陽奈が照れてる」

「チューしろ!」


皆、好き放題に言っている。