・・・・・予想的中。
この教室は、おそらく前の資料室。少し埃っぽい、こもった空気。
それが逆に緊張を誘う。
私の真正面に立つ牧瀬。
「・・・秋山が好きだ。」
こんなによく牧瀬を見つめるのは初めてかもしれない。
手足が長く、身長は・・・170くらい。
あまり明るくない茶色に染められた髪。
奥二重の目に浅黒い肌。
・・・信騎と違うなぁ
信騎は焼けない肌で、年中白い。
少しパーマをかけていて、それがよく似合ってるんだ。
私は少し胸が痛んだ。
信騎には恋人のユイちゃんが居るんだから・・・。
もしかしたら良い機会なのかもしれない。
牧瀬と付き合ってみようか・・・
でもそれは、牧瀬に失礼だ。
やっぱり・・・
「・・・ありがとう。でも私、好きな人居るんだ。だから・・・ゴメン」