はあーとため息つく華奈さん


だよね。言いたい事は分かってる
でもね、あんなキラキラ笑顔でこられたら嫌でも断れないの。


「…さっさと告ればいーのに」



「だって、もしフラれたら生きてけない 」




「いやいや、生きろよ」



「…10年だよ?」



「ふっきれろ」



「いったら全部壊れちゃいそうで言えないよ…」



蒼空と出会って10年
蒼空に恋して10年

長くて短かった
思い出もいっぱいいっぱいあるからこそ
伝えたら壊れそうで全部無かった事にされそうで…


「…はあ、陽菜?よく聞きな」


目の前で涙目になった私にため息1つつき言葉を続ける華奈


「…陽菜が心配してる事くらい1番近くで見てたうちにぐらい分かる。」



「…うん…」


「ちゃんとこっち見ろバカ陽菜」


下を向いてた顔を華奈の方に向かされ
穏やかな顔の華奈を見て自然に涙が溢れてきた