__タッタッタッタ… グラウンドを走る音。 __「位置についてーっ!」 スタートを告げる声。 __カチャ…カチッ スタブロを取り付ける音。 懐かしい音が、グラウンドにはあふれていた。 俺は制服のまま、そのグラウンドへと足を踏み入れる。 俺の離れた世界。 それが今目の前に広がっている。 「…勝木…瞬っ!」 誰かが、俺の名を確かに呼んだ。 俺はその声の方向へと視線をやる。 向こうから、誰かがこちらにかけてくる。 川口ではない。