あのドキドキとした感じじゃない。 この感情はたぶん怒り。 「風になりたくてもなれない奴だっているんだ!バカっ!」 そういって、あたしは走ってその場を離れた。 むかつくむかつくむかつく! うんとかすんとか言ったらどうなの! なんで何も返事しないわけよ。 走りたいなら走りたいって言えばいいじゃん! 何おびえてんだ、あのバカ勝木! あたしは茜色に変わりゆく空の下、家まで全力で走った。 あいつの笑顔に一瞬でもときめいたあたしがバカだった!