「前に進めってことだよね」



紗名が、ふと、窓の外を見てそういった。




「澪を忘れるわけじゃねぇよ。澪への想いを……力にするんだ」



そのコウ言葉に、俺と紗名はお腹を抱えて笑った。



コウは俺らを不思議そうに見てくる。



「うははっ!セリフクサすぎるでしょ?」



紗名の正直な意見に、コウは顔を真っ赤にした


俺らの大笑いは、教室中に響き渡り、クラスメイトは、なんだって顔でこちらを見てきた。




なぁ、澪。


お前が何で俺から離れていったのかはわかんねぇ。


何で急に姿を消したのかはわかんねぇ。


だけどな、俺自分には嘘つきたくねぇから。



__『何があっても、走り続けて……』



走り続けるよ。


お前の耳に俺の活躍が知れるまで。


俺は走り続けてやる。


だから、絶対戻ってこい。


そしたら、また見せてやるから。