「えーっとね……1区のさやか先輩が6キロで、2区の紗名が4.0975キロ、3区の瑞希先輩が3キロで、4区の未来先輩も3キロ。ラストの彩羅先輩は5区は5キロ。
1区のさやか先輩が1番長いの」
そういって、相変わらず、前だけを見て答えた澪。
ってことは、全員で21.0975キロ走るのか。
……なげえな……。
「瞬はさ……長い距離、誰かに応援されながら走ったことある?」
澪が急に、真剣な声で俺に質問を投げかけた。
今思えば、俺は長距離を大きな大会で走ったことはない。
体力作りで、10キロくらいは走ったことあるけど、ただただきついだけ。
楽しいなんて思ったことはなかった。
「ねぇよ」
「ふふっ……だよね。……きついでしょ?長距離って」
澪は急に歩みを止め、俺のほうを振り返った。
その顔には笑顔があった。
「なげえもんな」
俺はふっと笑って、澪の隣に並んだ。
すると、澪は再び足を前へ出して歩み始めた。



