__走りたい



単純な……あたしの願い。


だけど、あたしにとってはかけがえのないことであって……






あたしは再び夜空を見上げた。







「ねぇ瞬」



「ん?」



「走り続けてね」



「当たり前だろ?」



「何があってもだよ」



「わかってる。もう俺は止まるつもりねぇから」




瞬のその言葉にあたしは安心した。



止まらないで。



進め。



未来(マエ)だけを見て。



振り向かないで。



そこには足跡しか残っていないから。






あたしは、あなたのその足跡をたどって追いつくから……