On Your Marks…~君と共に~








しばらくして、瞬はキスをやめてあたしの頭をくしゃくしゃと撫でた。




「今日はこれで終わりな」



そういって、少しだけにかっと笑ったのがわかった。


そして、瞬は体制を整えて前を向いた。



あたしの涙はいつの間にか乾いていて、胸の温かみだけが残っていた。



改めて、さっき自分が言ったことを思いだして顔がかーっと赤くなる。


なんて大胆なことを言っちゃったんだろう。


……あたしが、あたしでなくなっているようで、少しだけ怖くなった。



「あ……始まった。……澪、上見て見ろよ」



瞬が急に夜空を仰ぎだす。


あたしも、瞬と同じように、夜空を仰ぐ。


あたしたちの真上に広がるのは星がたくさん散りばめられた夜空。



「綺麗……」



久しぶりに夜空を見上げたような気がした。



最近空さえも見上げていないような気がしていたから。