On Your Marks…~君と共に~




「いなくなんなよ」



……え?




瞬の言った一言に、あたしはどきんと胸が高鳴る。




「なんかさ……最近怖いんだよ。あのお前の事故から……情けねえけどさ。男として情けねえけどさ……。

信じてるけど、お前のこと疑うわけじゃねえけどさ」



そういう瞬の声はすごく切なかった。


愛しいと思った。


離したくない……この人を絶対に離したくないって思った。





あたしも瞬の大きな背中に腕を回した。


そして、どちらからともなく、顔を合わせて唇を合わせた。



__ねぇ瞬。ごめんね。だけど今だけ。今だけは……甘えてもいいかな?





「……あと1回だけ……もう、これで終わりにするから」



キスをやめようとした、瞬にあたしはそうねだる。




「……お前、1回で終わるわけねぇだろ?」



そういって、瞬はさっきとは違う。


少し大人のキスをあたしにしてくる。


自然と頬に涙が伝う。


どうか瞬に悟られませんように。




__時間が止まればいい。



そう思ったけど、もう、これ以上わがままは言えない。