あたしは、目線を下にやる。
「……瞬っ!」
「……よっ!」
あたしの家の前では、マフラーをした瞬が立っていた。
暗くてよく顔の表情はよく見えない。
変な格好って……もう寝るだけだったんだからしょうがないじゃん。
あたし的にはこのスウェット気にいてるんだけど。
「ちょっと待っててっ!」
あたしは勢いよく窓を閉めて、階段を松葉杖を使って器用に降りる。
「あ、こら澪っ!こんな時間にどこ行くの!」
「コンビニ行ってくるっ!」
お母さんに少しだけ嘘をついてあたしは、玄関を出た。
そこには、かすかな光に照らされた瞬の姿がある。
まだ制服服姿で、リュックを背負って、以前あたしの首に巻いてくれたマフラーをしている。



