On Your Marks…~君と共に~



こんな甘いマスクをまとった勝木を……女子がほっとかない。


わいわいと、勝木の周りに女子が一気に集る。


男子はさっきから妬ましそうに勝木を見ている。



「ねぇ……澪。どうだった?勝木君、王子様だった?」



紗名があたしの方へ体を向けてニヤニヤしながらあたしに問う。



「多分……ってか、その王子様って言ういいかたやめてよっ!」



あたしは勝木に聞こえないように、小声で紗名に返事を返す。



「え、やったじゃん!やっと見つかったね!これで毎月500円払わなくて良くなったねっ!」



そういって嬉しそうに笑う紗名。



そうだ!これで500円浮くっ!


……って喜んでいる場合じゃないよあたし!



「……走らないのかな……」



あたしは頬杖をついて、紗名を見ながらも横目で勝木を見る。


勝木の周りには女子、女子、女子…たまに男子。



「聞いてみればいいじゃん。席せっかく隣になったんだしさ!」



そういってニコリと笑う紗名。