だけど、あたしたちは澪のお見舞いに学校をサボるわけにもいかず、みっちり6限目まで授業を受けたんだよ。
7限目は新人戦で活躍した人の表彰式があって、陸上部からからは、あたしと彩羅先輩、あかね先輩、タケ、瞬、あと、フィールドの子たちが何人か表彰されたの。
そのときに事は起こったの。
ほかの部を含め、表彰された人のなかの代表1名がなにか一言全校生徒の前で言わないといけなかった。
その代表に、1番好成績を収めた瞬が選ばれ、なにか言わなければいけなかった。
ステージのど真ん中に瞬は堂々と立った。
あたしたちは瞬と同じステージの上で瞬の後姿を見ていた。
何言うのかなって思ったよ。
瞬のことだから、『ありがとうございました』で終わるのかと思ってた。
だけどね。
瞬はさ、ゆっくりと語りだしたの。
「本当は、一言で終わろうと思ったけど、ちょっとだけ、俺の話を聞いてほしい。俺のこの賞は俺の物じゃねえ。じゃぁ、誰のものなのか……。
ここにはいねぇよ。今は病院にいる。
そいつがいたから、今の俺がいる。今の勝木瞬がいんだよ。
そいつはさ……常に勝気で……生意気で……まっすぐな目をしてるんだ。
だけどあいつはさ、最近あるもんを失ったんだ。
わりいけど、皆自分の足見てくんねぇか?



