「せーのっ……!」
「「退院おめでとう!」」
シマの掛け声に合わせて、後ろからクラスメイトの声があたしの胸に届く。
そして、パチパチと拍手が聞こえる。
ありがとう。
その言葉しか浮かばなかった。
その言葉以外見当たらなかった。
あたしは、涙を拭って再び皆のほうを見る。
だけど、涙は止まることを知らなくて、あたしの頬を再び伝いだす。
「あ、澪泣いてるじゃんっ!」
そういって、あははと笑い出す紗名。
「鬼の目にも涙だな」
そういって、からかってくるタケ。
「じゃ、俺が泣き止ましてやるよ」
そういって、あたしのほうに近寄ってこようとするコウ。



