「__各学校の代表の方は……」
会場のアナウンスが、大会がもうそろそろ始まることを告げているようだった。
ナオ先輩がゆっくりと、立ち上がって、召集場所へと向かう。
「あ、100m予選は一発目からだ。もうアップしとけ。瞬、シマ、タケ、美樹っ!
美樹、お前はちゃんと1年の面倒見とけよ。アップのし過ぎには注意しろ。」
そう言い放って、ナオ先輩は俺らの前を駆けて行った。
「うっし……。行くか。お前ら、少なくとも俺らは予選突破がまず目標だからな。1本1本全力でもいいが、それは体力が持ったらの話だ。
いいか、次の大会へと駒を進めるのはたったの8人しかいけねえ。
考えて行けよ。」
そういって、1人美樹先輩が、俺らの前に立ちあがる。
「「うぃっす」」
俺とタケとシマの声は自然と重なり、ゆっくりと立ち上がった。
そして、先をゆく美樹先輩の背中を追う。
競技場の傍にある少し開けた広場になっているところで俺らはアップを始める。
まずは、念入りにストレッチをして、筋肉の緊張を解く。
そして、少しずつ、少しずつ、ゆっくりと体を温めていく。
汗がジワリと滲んで頬を伝う。



