「名前は、なんて言うんだ?」
「つきしま みおっていうのっ!みおね、自分の名前漢字で書けるんだよ。」
そういって、みおはポケットからペンと可愛らしいメモ用紙を取り出し地面に這う。
そして、”月島澪”とあどけない字で書いたメモ用紙を俺の前に持ってきた。
”澪”…同じだった。
おんなじ名前だった。
「澪ね、スーパーヒーローとおんなじ名前なの。」
そういって、再び満面の笑みで俺を見てくる澪。
「なんで、そいつはスーパーヒーローなんだ?」
そう、俺が質問すると、澪は、少し驚いたのか目を見開いた。
「え?おにぃちゃんも、スーパーヒーローなんじゃないの?」
「え…俺?」
「だってね、あのね、澪ね、あの事故の後病院に行ったの。お母さんと一緒に。澪怖くて、おねぇちゃん、澪のせいで死んじゃったのかもって思って。
そしたらね、スーパーヒーローのお友達が言ってたもん。
澪を助けてくれたあのおねぇちゃんは実はスーパーヒーローで不死身なんだって。今は他のお友達を助けに行っているから会えないけど、また会いに来てねって言ってたもん。
そうなんでしょ?おにぃちゃん…?」



