On Your Marks…~君と共に~




「なんか、悲しいですね。」



あたしは、アイスの最後の1口を口に入れた。



「……なんらかの理由があるんだろう。お前らも、そこんところ気をつけろよ。」



彩羅先輩が、少し悲しそうにいった。



そして、ちょうど駅に着き、あたしと紗名、あかね先輩以外の5人が電車に乗り込み、帰ってゆく。


あたしたち3人は、電車が来るまでベンチに腰かけて、電車を待つことにした。



「……もしかしたらさ……。その転校生、澪の探している愛しの王子様かもしれないよ?」



紗名が、ふとそんなことを口に出した。



「あ、あの毎月雑誌買って探してるスプリンターのこと?」



あかねさんにいつものニコニコ顔が戻る。



「ふふふっ!今日も買って見てたんですけど、載ってなかったらしいんですよ。それでまたひどく落ち込んでて……」



紗名が思い出すかのようにクスクスと笑いだした。


あたしは紗名の、からかいを無視して、んーっと頭を抱える。


確かにあのタイムを出してて、追川にスカウトされないわけがない。


追川は、全国の中学校をまわって実力のある選手を拾ってくる。