「なぁ……瞬はさ、一回俺たち誘ったとき、陸部入るのあんなに嫌そうだったのに、なんで、入ろうと思ったんだ?なんか、澪に言われたらしいじゃん。」
病院の帰り道、シマと俺は満天の星空の下を歩いていた。
「……澪、言わなかったのか?俺のこと。」
俺はてっきり、澪は俺の過去のこと陸部に話しているんだと思ってた。
前を向きながらも、横目でちらりと、シマの顔を見る。
「ああ、誰も知らねえよ。澪と仲いい紗名でさえ、知らないって言ってたしな。」
シマは、夜空を少し仰いでから、俺の方をちらりと見てくる。
「てっきり、陸部全員に知られてると思った。
……そうか…澪、言わなかったのか…。」
澪のさりげない優しさに気付く。
温かい思いやりに気付く。
いまになって……
「なんだよ……そんなにやばいことなのか?」
シマが少し心配そうに、俺の様子を伺ってくるのがわかった。



