紗名は、手に持っていた花束を澪の前に差し出した。 「……あたしに?」 澪が、紗名を見上げて、少し不安そうにそういった。 紗名は、ゆっくりと、首を縦に振る。 「ありがと。」 そういった、澪の顔にはかすかに笑顔が浮かんでいて…… その笑顔もやっぱりあの頃と何も変わらなくて…… 「……風……」 「…え…?」 澪のふとした言葉に、俺は思わず声を出す。 澪が何回も俺に言った言葉。